631 LCR共振回路の特性
ここでは,$ R,Cに加え,電気回路の第3の受動素子である「インダクタンス(コイル)$ L」(inductance,coil)を直列に接続して交流信号を印加し,きわめて特徴的な共振現象を観測する.
Lを含む回路の動作を記述する方程式は$ RC回路とは異なり2階の微分方程式となる.
また多くの場合,回路の過渡応答は共振角周波数$ \omega_0 = \frac{1}{\sqrt{LC}}について,三角関数$ cos\omega_0tと指数関数$ \exp\left(-\frac{t}{\tau'}\right)の積によって記述され,速い振動を伴いながら一定値へ収束する運動となる.
※$ \omega = 2\pi fなので,$ f_0がわかっていれば,上の式は $ f_0 = \frac{1}{2\pi \sqrt{LC}}
→ [問]これを$ Lについて解くと?
振幅比の周波数特性には鋭いピークをもつ山が現れ,位相差も$ 0~180\degreeの範囲にわたって変化する.下図参照.
https://gyazo.com/a5df6a60fbfb45b7a4ea5498a658d663
図631.1 直列共振回路の周波数特性(横軸対数)
回路は共振時に大きくインピーダンスを変えるので,信号源に対する影響に留意しなければならない.
※抵抗成分が微小になることによる過電流等
★以下に,共振現象について理論式をまとめたので参照されたい.
以上.
2024/4/8